2018年6月14日
【珍しくておいしい野菜】味噌田楽には欠かせない「賀茂なす」

丹波の深い霧がおいしいなすを育てます
賀茂なすは、京野菜の代表格といえる大型の丸なすです。古くは伏見の芦川周辺で栽培され、「大芹川(おおせりかわ)」と呼ばれていましたが、中心産地が上賀茂に移り「賀茂なす」と呼ばれるようになり今日まで受け継がれてきました。
丹波は昔からなすの産地で、賀茂なすも古くから栽培されてきましたが、収量が少なく、茎や葉、へたなどに鋭いトゲがあるため、栽培する人も少なくなっています。
肉質は緻密で歯ごたえがあり、煮炊きしても形が崩れにくく、京都名物の味噌田楽には欠かせません。
生姜醤油であっさりと、大根おろしでさっぱりと、胡麻だれでこってりと。ひき肉や海老のすり身、チーズなどを挟んで揚げるのもおすすめです。
おすすめレシピ「賀茂なすのみぞれあんかけ」
材料(2人分)
- 賀茂なす 2個
- おくら 4本
- なめこ 100g
A)
- だし 2カップ
- 醤油 大さじ2
- 砂糖 小さじ2
- 酒、みりん 各大さじ1
- 鷹の爪(輪切り) 少々
つくり方
- 賀茂なすはガクの下の部分にくるりと切りこみを入れ余分なガクを切り取る。縦半分に切って皮を所々縦にむき、切り口に格子状の切りこみを入れたら、水に入れてアク抜きをする。おくらは斜め半分に切る。
- A)を鍋に入れて煮立てたら、おくらとなめこを入れてひと煮立ちさせる。
- なすの水気をふき取り、中温の油で揚げる。
- 揚げたてを2に入れてさっと煮たら、なすとおくらを取り出して器に盛り、残りの煮汁に大根おろしを加えて加熱し、なすにかけたらできあがり。
賀茂なすの産地、珍しさ
生産地:兵庫
区分:伝統
愛づらし度:50(100が最高)
見て楽しく、知って楽しく、食べておいしい「いと愛づらし名菜百選」
名前の由来は、「珍しい」と、すばらしさを意味する古語の「めづらし」をかけ合わせたもの。
その名のとおり、
- これまで見たことや食べたことのない珍しい野菜
- 各地方に伝わる伝統野菜
- 形自体が面白く、学術的重要性が高いと思われる野菜(実はこうなっているんだーと感心してしまう野菜)
を基準に選定をおこないます。
「この野菜は…」と話したり思いを馳せたり。ぜひ食卓でお楽しみください。
レシピつきでお届け「いと愛づらし野菜セット」はこちらから。