腰痛のご自愛法を紹介!腰は身体をうつす鏡

以前、テレビ番組で「腰痛の80 %以上は現代医学的に原因不明」という報道がされ、少し話題になったことがありました。
確かに現代医学が不得意であり、東洋医学は得意な不調のひとつかもしれません。東洋医学的に言いますと、腰痛の原因は、基本的には腰周辺の筋肉などが凝っていることによって起ると考えます。
では、なぜ筋肉が凝ってしまうのでしょうか?
腰周辺の筋肉が凝ってしまう原因
ひとつは、姿勢の歪みが考えられます。人間はどうしても身体が歪みやすく、そのために無理のかかる場所ができます。無理が一定の水準を超えた時、腰に痛みが起きると考えられます。
内臓の疲れも腰痛の原因であると考えます。これは、内臓に疲労が溜まってきたサイン。暴飲暴食で胃腸が疲れる、お通じがいまひとつ、婦人科系のトラブルでも腰に痛みがよく出ます。
また、ストレスは自律神経のバランスを崩し、血流を滞らせ呼吸も浅くします。すると身体は深く呼吸をしようと、腰や脇腹の筋肉を余計に使い負担がかかります。
免疫力の低下も要因に。身体の奥にある姿勢を保持する筋肉は免疫力の影響を受けやすいと考えられ、その筋肉の凝りは腰痛の原因の多くを占める、と考えられます。
腰痛でつらい!改善方法は?
言わば、腰痛は身体の状態を表す鏡のようなもの。
でも、痛すぎて日常生活がままならないのも困ります。そうならないように、ちょっと腰がおかしいかな?と思ったら、イラストを参考に日々手足の指回しをやってみてください。
ゆっくりお風呂に入り、足湯をして下半身を温めて頭寒足熱を心がけながら、食べ過ぎにも気を付けてください。
もちろん、これだけではなかなか改善しないこともあるかもしれません。その時は、信頼のおける東洋医学の専門家に助けてもらってください。短期間で楽になることも多いですよ。
腰痛のご自愛法
生理の時に腰が痛む
足の小指と手の人差し指を回します。
手の人差し指は骨盤の歪みを解消。
骨盤の上、ウエスト部分が痛い
手足の小指と手の親指の付け根の膨らんだ部分をマッサージ。
この部分は免疫力の低下に関わります。
仙骨(骨盤の中央。背骨の下端に位置する骨)が痛い
足と手の小指を回します。
この部分は腎(泌尿器)に関わります。
左右どちらかの腰が痛い
消化器の疲れが考えられます。
足の親指と手足の薬指を回します。
坐骨神経痛などで太腿の外側が痛い
特に手足の薬指をせっせと回してください。
中野史朗(なかのしろう)
均整師・整体師。東京・品川区の治療院「開音堂」で多くの患者さんと向き合う。均整術、鍼灸のほかオステオパシーの研究や通訳・翻訳も手がける。幼児期からの重度アトピーを東洋医学で克服した。著書に『からだをほぐす こころをゆるめる』(説話社刊)
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