【第1回】油選びは健康のカギ!〜知っておきたい油と健康の関係〜

油は、ひと昔前までは健康に良くないイメージでしたが、現在は健康維持や改善のためにその役割が見直されています。
その理由は?
油について改めておさらいしてみましょう。
脂質は三大栄養素のひとつ
油、つまり脂質は炭水化物、たんぱく質とともに三大栄養素のひとつで、体を動かす重要なエネルギー源です。
それぞれからバランス良くエネルギーを摂取するのが理想的であり、総カロリー量のうち、たんぱく質15%、脂質が20〜25%、その残りを炭水化物から摂るのが理想的なバランスとされています。
脂質過剰はもちろん要注意なのですが、脂質を摂らないことが健康に良いわけではなく、むしろ、現代人の食事は炭水化物(糖質)の摂り過ぎが懸念されています。現代はさまざまな油が販売されていますが、その中から質の良い油を選んで適量を摂る、これが大切なことなのです。
現代人に不足しがちな脂質は?
脂質の種類は、大きく分けると飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つ。
今までの常識では、飽和脂肪酸( 一般に動物性)は避けるべきで、不飽和脂肪酸(一般に植物性)が体に良いという説が有力でした。
しかし、今話題のココナッツオイルも飽和脂肪酸の一種ですし、また、不飽和脂肪酸の中にも摂り過ぎに注意しなければならないものがあります。
つまり、油の性質を知って、かたよった摂取にならないことが重要です。現代人が不足しがちな油は、不飽和脂肪酸のオメガ3系脂肪酸と言われています。魚に含まれるEPAやDHAなど魚に含まれる油、α-リノレン酸など体内でつくれない脂質です。
油の常識ウソ・ホント?
・油のカロリーについて
どんな植物油も、すべて1gあたり9kcalです。1gといっても想像しにくいかもしれませんが、大さじ1 杯あたり約13gで約120kcalになります。ヘルシーと言われる油だからといってたくさん摂取して良いわけではありません。
・サラダオイルは和製英語?
一般的に言われる「サラダ油」ですが、これはJAS(日本農林規格)により定められた原料と工場でつくられる油を指す日本だけの規格です。海外で、「salad oil」と言っても通じませんのでご注意を。植物油は「vegetable oil 」です。
・コレステロールって何?
脂質のひとつであるコレステロール。体に悪いイメージですが、実は細胞や細胞膜を形成したり、ホルモンをつくる主要な材料です。
コレステロールの70〜80%は体内で合成され、残りを食事から摂取していますが、食事から摂取するコレステロールが多過ぎても、健康な場合は一定の量以上は吸収されないメカニズムであることが近年わかりました。
次回も油の秘密にせまります。お楽しみに♪