そろそろ本気で考えよう 持続可能な魚の食べ方

そろそろ本気で考えよう 持続可能な魚の食べ方

スルメイカにサンマの不漁、メバチマグロの高騰など日本人の庶民の味に次々と起きる異変。
その背景にあるのは、水産業が抱える根本的な問題です。
「安くておいしい」が当たり前だった日本人と魚の関係を真剣に見直すべき時が訪れています。

日本が一人負け! 変わる世界の漁業地図

世界三大漁場の1つとして名を馳せ、EEZ(排他的経済水域)の広さは世界第6位を誇る日本の海。暖流と寒流がもたらす豊かな恵みは、世界に誇る魚食文化を育み、食卓を支えてきました。ところが近年、日本の水揚げ量の減少が止まりません。

 

1984年頃、日本は1282万トンと世界一の水揚げを誇っていましたが、2015年には469万トンにまで激減。減った分を買付けによる輸入で補ってきました。
現在約4割を輸入に頼っていますが、世界人口の増加や、アジアの経済発展などを背景に世界的な水産物の需要が急激に増大しています。すでに日本の「買負け」も起きており、近い将来には、必要量の確保すら難しくなるかもしれません。

 

世界的な需要増大を補うために、各国で養殖業も伸張しています。しかし、養殖施設を作るための自然破壊や排水・廃棄物による環境汚染、稚魚や卵の乱獲など、ここにもさまざまな問題が発生しています。

 

このように日本では下降線を描き続けてきた水産業ですが、世界中で魚が減っているわけではありません。北欧・北米・オセアニアなどでは、世界的な需要増を追い風に成長産業となっている国々もあるのです。 

資源管理なしに漁業の未来はない

漁業先進国にあって日本にないもの。それは「科学的な資源管理」です。

日本で魚が獲れなくなってしまった最大の原因は、「乱獲」にあります。

1972年から87年までの16年間、日本は世界一の漁業国でした。

それを支えていたのは、まだ豊富にいた日本近海の魚と、大船団を組んで世界の海へと繰り出していた遠洋漁業です。

しかし、1977年に200海里の漁業専管水域(EEZの前身)が設定されたのを境に、遠洋漁業の漁獲量は減少の一途。しばらくはそれを補完していた日本近海での沖合漁業も、獲りすぎが原因で90年代に減少に転じました。

 

一方、漁業先進国のノルウェーでも、かつて北海のニシンを乱獲し、水揚げを激減させてしまいましたが、ほぼ禁漁ともいえる漁獲制限を行って資源回復に成功。

これがモデルとなり、北欧や米国、ニュージーランドなどでも魚種毎に漁獲可能量を定め、それを漁業者に割当てる個別割当方式を導入し、安定的な水揚げを実現しています。

いまだに漁業者の自主管理レベルにとどまり、資源回復とはほど遠い状況の日本も、いよいよ待ったなしのところまで来ています。

 

絶滅危惧種に指定されてしまった太平洋クロマグロの約8割は日本で消費されています。

私たちの食卓に魚がのぼり続けるためには、日本の漁業者が実効性のある資源管理を行うとともに、消費者も「魚は安くて当然」という感覚を見直し、魚の食べ方・選び方を考えてみる必要がありそうです。

漁業

 

食卓に安心な魚を届けるためにらでぃっしゅぼーやの取組み

国内の水揚げの落ち込みを受け、輸入もの・養殖ものの取扱いは増やしていかざるを得ません。
安全性への不安や、持続可能な漁業の必要性が高まる中、らでぃっしゅぼーやは会員さまに安心していただけ、資源管理や海洋環境も考えた商品を最優先に取扱います。

らでぃっしゅぼーやの水産品の3つの約束

  1. 「天然もの」は、国内の港に水揚げされたものを第一選択肢として取扱います

    輸入水産物は漁獲から消費者の手に届くまでのルートが複雑で、トレース※しづらいものが多く、鮮度保持剤などの薬剤の使用も一般的です。らでぃっしゅぼーやでは、トレースしやすく、薬剤も不使用の「国内の港に水揚げされたもの」を第一に取扱います。

    ※ トレーサビリティ(トレース):物品の流通経路を生産から最終消費・廃棄に至るまで追跡可能な状態のこと。追跡可能性。

  2. 「天然もの」は、海洋資源に配慮した持続可能な漁業によるものを尊重します

    漁業先進国が持続可能な漁業を推進するのに対し、日本では管理されていない漁業により漁獲高が減少を続けています。日本の魚食文化を守るため、持続可能な漁業を遵守し、加工流通過程で適正に管理され、第三者認証を受けたものの利用を進めます。

  3. 「養殖もの」は、海洋環境保護に責任ある養殖業によるものを取扱います

    経済効率を重視するあまり、過密養殖と抗生物質などの投与が一般的となっています。らでぃっしゅぼーやは、資源管理および流通の安定化の観点から養殖ものの取扱いも必要と考えますが、密飼いせず、薬剤に頼らない養殖方法であることを確認します。

らでぃっしゅぼーやの宅配サービスをご利用の会員さま向けに情報誌「おはなし Salad(サラダ)」をお届けしております。
ウェブではこちらからお楽しみいただけます。
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いかがでしたでしょうか。

らでぃっしゅぼーやでは、こだわりの安心な食材を多数ご用意しております。

<らでぃっしゅぼーやのこだわり>
・有機・低農薬野菜と無添加食品をお届け
・独自の生産基準で安全とおいしさを追及
・年間取り扱い商品約12,000品目の中から選べる

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