自分でできる足裏マッサージ術。足裏と内臓の関係

自分でできる足裏マッサージ術。足裏と内臓の関係

東洋医学の基本は、日々の「ご自愛」です。

心がけから始める健やかな身体とこころの整え方を均整師の中野史朗さんがやさしくガイドします。

今回は「足裏マッサージ」についてです。

アトピー性皮膚炎などの不調に足裏マッサージ

私は25才の時に、小康状態だったアトピー性皮膚炎が大爆発しました。それこそ、頭からつま先までアトピーに覆われてしまいました。

 

もう、ステロイドは使いたくなかったので東洋医学の治療を受けながら、自分で何か家で出来ないかということで、足揉みの本を参考に自分の足をよく揉んでみました。足の指を一本ずつクルクル回し、足の裏をよく指圧し、足首を良く回しました。片足に行うと、足だけでなくお腹が少しすっきりした感じがしました。両足を揉み終えたときにはお腹がぐるぐる鳴りだし、それまでつかえていたものがスッと流れた感じがしました。今から20年以上も前のことですが、その時のすっきり感は昨日の事のようによく覚えています。

 

開業してからも足を施術することで、痛みや不調が軽減することを体験し自分で出来る簡単な方法として、この足揉みをよくおすすめします。試しに、その場で肩幅に足を開いて前屈・後屈をしてみてください。きっとやりにくいほうがあると思います。そのやりにくさを覚えておいてください。次に、イラストで紹介しているように足をよく揉んでみてください。その後、もう一度前屈後屈してください。さっきより身体が楽に曲げられる感じがしませんか?反対の足もやってみてください。さらに身体の動きがよくなると思います。

 

足は身体の土台です。足がちゃんとしていないと身体は変に傾いてしまいます。また、東洋医学では足の指一本一本は経絡の流れによって内臓の働きと強く結びついていると考えています。もし膝や股関節、手が痛くて足をのせて指を回したり、足裏を押すことができない場合は青竹踏みやゴルフボールなどの丸いものを足の裏でコロコロしてみてください。

 

東洋医学では、病は足から入り込んで全身に回る、と考えています。ぜひ、足をよく揉んで病にはお引き取り願いましょう!

 

クルクル足のご自愛法

1.足指クルクル

足指クルクル
椅子に座って片方の足を反対の足にのせ、足の指を一本ずつ回します。指一本20〜30回、回しやすいほうにクルクルと。

2.足裏グッグッ

足裏グッグッ
次に足の裏を適当に指圧(30秒くらい)。

3.足首クルクル

足首クルクル
最後に足首を回しやすいほうにクルクル回します(10秒くらい)。

足指と内臓の関係

足指と内臓の関係
婦人科の調子がいまひとつだったり膀胱炎になりやすい方は小指、胃がもたれる方は特に人差し指、甘い物を食べ過ぎた時は親指をよく回してください。

 


 

中野史朗(なかのしろう)

均整師・整体師。東京・品川区の治療院「開音堂」で多くの患者さんと向き合う。均整術、鍼灸のほかオステオパシーの研究や通訳・翻訳も手がける。お子さんに怖がられないよう、白衣を着ないのがポリシー。著書に『からだをほぐす こころをゆるめる』(説話社刊)