梅雨の不調の正体は湿気!?セルフケアで快適な梅雨を過ごそう

東洋医学の基本は、日々の「ご自愛」です。
心がけから始める健やかな身体とこころの整え方を均整師の中野史朗さんがやさしくガイドします。
いよいよ梅雨に突入
急激にジメジメすると、それと同時に身体が重い、だるい、疲れやすいといった不調を訴える方が増えてきます。
梅雨は気圧の変動が激しく、体調の崩れやすい時季です。
自律神経は気圧の影響を受けやすく、低気圧がくると副交感神経が、高気圧がくると交感神経の働きが活発になり、自律神経のバランスがとても乱れやすくなります。
それに加え、梅雨独特の「湿気」が身体に負担をかけます。
湿気は皮膚の呼吸を邪魔するため、身体が十分に息をすることができず、常に息苦しい状態になってしまいます。
また、過剰な湿気は、身体の中の水分の流れを妨げ、通常より多くの水分が蓄えられて、少しむくんだ感じになります。
梅雨の不調を少しでも減らして快適に過ごすポイントは、湿気に負けない身体をつくること、少しでも身体の中の流れをよくすることです。
水かきマッサージ
身体の中の流れをよくするために、自分でできる簡単な方法があります。
足や手の指の又の所、「水かき」と言いますが、ここをよくもむようにしてください。(?)
身体の中にたまった余分な水分を排泄してくれる効果があります。特に足の小指と薬指の間が一番効果がある、といわれています。
足の薬指と小指の間をよくもみます。足の水かきを全部もんでもOKです。
日中は手の水かきを。あまりぎゅーぎゅー強く押さえる必要はありません。気持ちのいい圧でどうぞ。
もも裏のばし
あまりの湿気で息苦しく感じる方は、水かきマッサージに加えて、ももの裏の筋肉をよく伸ばしましょう。(?)
床に座って、または立った状態で力を抜き息を吐きながら身体を前に倒してください。
無理をする必要はありません。気持ちがいいぐらいでOKです。
また歩く時は少し上を向いて大股で歩いてください。
ももの裏を伸ばすと呼吸器の状態が改善されるので、喘息やせき込みやすい人は梅雨だけでなく日頃から続けてください。
夏を乗り切る身体つくりを今からはじめよう
梅雨は朝晩に気温が下がったり、クーラーが入り始めたり、冷えやすい時季でもあります。
夜は熱めのお風呂に入って身体を温め、サッと汗をかくようにしてください。
冷え対策だけでなく、夏を乗り切る身体をつくってくれます。
うっとうしい季節ではありますが、農作物にとっては恵みの季節でもあります。コツコツとケアをしながら、少しでも快適に過ごしてくださいね。
中野史朗(なかのしろう)
均整師・整体師。東京・品川区の治療院「開音堂」で多くの患者さんと向き合う。均整術、鍼灸のほかオステオパシーの研究や通訳・翻訳も手がける。お子さんに怖がられないよう、白衣を着ないのがポリシー。著書に『からだをほぐす こころをゆるめる』(説話社刊)