ワインのデキャンタには意味がある。ワインのQ&A

ワインのデキャンタには意味がある。ワインのQ&A

大地が育てた食物を微生物や気候の力を借り、人と時間が美味しいお酒を醸し出します。

聞いて楽しく、知ってうれしい、ワインのQ&Aをお届けします。

Q.ワインに使われている添加物ってどんなもの?

 

A.酵母、糖分、酸化防止剤などがあります

 

ワインに添加が許されているものには、発酵を起こすための酵母、ぶどうの糖分が少ないときにアルコール度を増加させるために加える糖分、酸味を調整するためのカリウムや酒石酸、そして酸化防止剤の亜硫酸ナトリウムや二酸化硫黄などがあります。
酸化防止に加え雑菌の繁殖を抑えたり、色素や風味を抽出する目的で用いられます。
原料の品質を補うための必要以上の使用は避けたいところですが、何年も熟成させてその味わいを楽しむワインには品質の面から不可欠なものではあります。

Q.ワインの「澱(おり)」の正体とは?

 

A.熟成の過程で生まれる自然なもの

 

澱とはワインが熟成する過程で、ワイン中の酸が結晶化して(酒石)沈殿したり、たんぱく質やアントシアニン色素が重合結晶し沈殿したものです。
澱をわざと一定期間ワインと接触させて、酵母の香りをつけるというテクニックもあり、決して悪者ではないのですが、飲むときには苦みを感じたり、舌触りを悪くするため、ボトルの底の中央を上げ底にして澱が溜まるようにしたり、デキャンタで取り除いたりしているのです。

Q.「アロマ」と「ブーケ」の違いは何ですか?

 

A.飲む前と飲んだ後の香りのこと

 

「アロマ」とは、最初に感じるワインの香りで、「ブーケ」は後で感じる香りです。
ワイングラスに鼻を近づけるとまず感じるのはぶどうの風味で、これがアロマの正体です。
ブーケはワインの発酵中に生じる香りです。

Q.デキャンタは何のためにするの?

 

A.異なる2つの目的があります。

 

正しくは、ボトルからワインを別容器に注ぐことを「デキャンティング」、移し替えるガラス容器のことを「デキャンタ」といいます。目的は2つ。1つは主に古酒の澱を除去するために上澄みを移し替えるというもの。
古酒は空気に触れると味の変化が激しいため、壁面を伝わせるようにそっと注ぎます。
もう1つは若いワインの硬い風味をやわらげるためで、たくさん空気に触れさせるように注ぎます。

ワイン

 

少しの工夫がワインを美味しくします。

試してみてくださいね。