【第1回】栄養たっぷりの「夏野菜」講座。種類も豊富な夏野菜の食べ方。

【第1回】栄養たっぷりの「夏野菜」講座。種類も豊富な夏野菜の食べ方。

トマト、なす、きゅうり、 ピーマン・・・。

夏は色鮮やかな 野菜が勢揃いします。

外は暑さを増す一方。 野菜のパワーを上手にとり入れて夏を元気に乗り切る方法をご紹介します。

 

夏には夏の、野菜の食べ方

 

発汗は、汗が蒸発するときの気化熱を利用して、体温を下げようとする身体の反応ですが、汗から失う水分やビタミン・ミネラルを補えるのが、夏野菜です。

 

夏野菜は水分と同時にカリウムも豊富。カリウムには、摂りすぎるとがんや血管を傷める塩分の、排泄作用があります。また強い日射しから皮膚を守るビタミンA、皮膚の再生や、暑さによるストレスで消耗しがちなビタミンC、汗で失われるカルシウムなどを補えます。

 

カリウムの調理損失は、野菜の切り口を水に長く浸けると起こりますが、汁物のように、浸けた水も飲むならOK。ビタミンAは脂肪に溶ける性質がありますが、近年、加熱しただけでも吸収がよくなることがわかってきました。ビタミンCは加熱や空気に触れている時間が長いと酸化して効果を失うので、新鮮なうちに、食べる直前に調理するほうがいいですね。

 

これらの野菜をたっぷり摂るには、生はもちろん、具だくさんの汁物、焼き浸しなども、オススメです。また、バーベキュー風にざっくり切ってフライパンで焼いただけでも、野菜の風味を楽しめます。野菜の色と味を楽しんで暑い夏を乗り切りましょう。

 

夏野菜の栄養メモ

 

・ トマト

夏野菜トマトの写真

野菜の中でも甘味と酸味、旨味が多いトマトは、利尿作用のあるカリウムや、ビタミンA、Cが豊富です。リコピンという赤い色素は抗酸化作用が高く、種のまわりのヌルヌルした部分は水溶性の食物繊維で、お通じをよくしてくれます。

 

・なす

なすの写真

重さにして92%が水分です。100gあたりのカリウムは220mgとたっぷり。身体の余分な熱を内側から除いてくれます。油と好相性ですが、吸油量も多いので、気になる方は油の使用量に注意しましょう。

 

・とうもろこし

夏野菜とうもろこしの写真

100gあたりの食物繊維3.0g、カリウム290mgといった点では野菜ですが、油を含み、でんぷんが多くカロリーが高い点ではいもや穀物の仲間とされるとうもろこし。菓子類に比べて健康的なおやつになります。

 

・かぼちゃ

夏野菜かぼちゃの写真

たっぷり含まれる黄色い色素のカロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変わり、皮膚や粘膜の健康、免疫作用、目の健康維持にも役立ちます。また抗酸化作用で、皮膚や血管の健康にも役立ちます。

 

・きゅうり

夏野菜きゅうりの写真

水分95.4%なのに、100gあたりのカリウムは200mg、カルシウムは26mgも含みます。生はもちろん、ぬか漬けを作ると、不足しやすいビタミンB群もたっぷり摂れますよ。疲労回復や食欲をアップするピクルスもどうぞ。

 

栄養満点の夏野菜たち、いかがでしたでしょうか。今晩の料理から加えてみてくださいね。