最近イライラしているとお悩みの方へ。イライラの解決策

最近イライラしているとお悩みの方へ。イライラの解決策

東洋医学の基本は、日々の「ご自愛」です。

心がけから始める健やかな身体とこころの整え方を均整師の中野史朗さんがやさしくガイドします。

 

私の治療院には、もともとぎっくり腰になったことがきっかけで、月に数回、治療に来られる40代の女性がいらっしゃいます。

 

施術を始めて2か月後、その方が「最近イライラしなくなりました!」と嬉しそうに教えてくださいました。

 

詳しく伺うと、ここ数年、「イライラ」に困っていたそうです。

 

些細なこと でイライラして止まらなかったのが減ってきて、自分でコントロールができるようになってきた、ということでした。

 

「イライラが抑えられない」というご相談は本当によくいただきます。

 

こういう少し病的な「イライラ」の原因を、東洋医学では「肝」=肝臓の働き過ぎ(オーバーヒート)、と考えます。

 

何が肝臓をオーバーヒートさせるのでしょうか。特に気になるのは、甘いものの食べ過ぎです。

 

肝臓は糖分を蓄える働きがありますが、甘いものを食べ過ぎると、肝臓に負担を与えてしまいます。

 

実際「イライラ」の抑えられない方 に「甘いものは好きですか?」と尋ねると、ほとんどの方が好きと答えます。

 

過食してしまう方も少なくありません。

 

婦人科系の調子が悪い方や手術を受けている方もいらっしゃいます。生殖器と肝臓は関係が深いため、「肝」に負担がかかると東洋医学は考えます。

 

 

では、何をすればよいのでしょうか。 まず、甘いものを減らしましょう。まったく食べないのも逆にストレスになる可能性がありますので、まずは半分に。

 

そして、肝臓のツボを温めましょう。左の下腹部と右の肋骨の下や右の背中、 そして目にホットパックを当てるのもオススメです。

 

足の親指は肝臓の経絡が流れていますので、寝る前にぐるぐる回したり、つまんだりしても効果があります。これらの効果がうまく出れば、「イライラ」も落ち着き、甘いものを食べる量が自然に減ってくるはずです。 東洋医学では、春は肝臓に負担のかかりやすい季節だと考えられています。 最近イライラしているな、と感じたら、こんなことに気を付けて、楽しい春にしてくださいね!

1肝臓のツボを温める

肝臓のツボを温めるイメージ

温める場所は赤色の部分。 背中は、肩甲骨の内側から腰にかけてであれば気持ちよし、と感じる箇所でOKです。

※ドラッグストアなどで売っている、電子レンジで温められるタイプのホットパックを利用してください。

2足の親指を回す&つまむ

 

足のツボイメージイラスト

回す方向はやりやすい方向で。自分が心地よいと感じる力加減でじゅうぶんです。

 

 


 

中野史朗(なかのしろう)
均整師・整体師。東京・品川区の治療院「開音堂」で多くの患者さんと向き合う。均整術、鍼灸のほかオステオパシーの研究や通訳・翻訳も手がける。お子さんに怖がられないよう、白衣を着ないのがポリシー。著書に『からだをほぐす こころをゆるめる』(説話社刊)