2018年3月6日
はじめての方でも楽しめるシンプルな保存食「白菜漬け」のレシピ

旬の食材を長期にわたっておいしく食べるために、そして、忙しい毎日の食事を助けるために、昔から知恵と工夫を重ねて受け継いできた保存食や常備菜。
ここでは、はじめての方でも楽しめるシンプルな保存食や常備菜をスズキエミさんに教えていただきます。
朝の青くきりりとした空気の中、霜柱立つ畑に、どっしりと白菜が並ぶ景色は圧倒的なものです。
霜が降りるころになると白菜が旬を迎えます。
空気凍る寒さの中、野菜は自らが凍らないようにと甘みを蓄えるのです。なんと力強いことか。
わたしは、野菜からいつもたくさんのことを教えてもらいます。
冬の野菜は特に学びが大きいものです。
さて、冬野菜の代表格の白菜。1株丸ごとなんて、食べ切れないという方も多いかと思います。
今回、紹介する白菜漬けは、少しだけ手をかけ、数日待つことで、丸ごとの白菜が1/4ほどに量が減り、保存も利くようになるのです。
漬物で食べることはもちろんですが、サラダなどに混ぜ込むと、食感も楽しめ、いつものサラダに奥行きも出てきます。
スープや炒めものに使えば、深みある味を楽しむことができます。
白菜漬けは日々、発酵していくので、同じ料理を作っても、その都度また新しい発見が。
そして、白菜を自分で切り分けることを、ぜひ体験してみてください。
白菜とは、なんと美しいものかと驚くかと思います。
緑から黄色のグラデーションはとても美しく、興味深いものですよ。
この機会に先人達から受け継いだ知恵がつまった漬け物を堪能してみてください。
白菜漬けの作り方
材料
- 白菜 1株(2kg)
- 塩(天然塩) 60g(白菜の3%)
- 昆布 10cm
- 唐辛子 2本
らでぃっしゅぼーやでは、新鮮な白菜をお届けしております。
作り方
1.白菜は株ごとざっと洗い水気をよくきる。芯の部分に4等分に切れ目を入れ、親指を切れ目の中に入れて、手で裂くように割る。葉まで包丁で切ると、葉がバラバラになるので注意を。
2.切り口を上にして盆ざるなどに並べ、3時間〜半日くらい天日に当てる。芯の表面が、やや乾いたような状態になるまで水分をとばす。
3.菜を1枚ずつ開きながら、根元に塩をこすりつけ、細切りにした昆布適量も散らす。葉まで塩をするとしょっぱくなるので、塩は芯の部分のみに。
4.葉と根元が交互になるように樽に入れ、半分にちぎって種を出した唐辛子をのせ、白菜の倍の重石をのせる。常温におき、2〜3日して水が上がったら重石を外す。5日くらいからが食べ頃。
保存について
重石を外したら、漬け汁に浸けた状態で冷蔵庫へ。保存期間は約2週間。浅漬けのうちはサラダなど、日にちがたって酸味が増してきたらスープなどでどうぞ。
スズキエミ
宮城県の豊かな土地に生まれる。実家は米農家。レストランなどでの勤務を経て、家庭料理家として独立。季節を感じるごはんづくりを提案する料理教室「暦ごはんの会」を主宰。「時間ではなく気持ちをかけて料理」がモットー。
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