つらい花粉症は食事が原因?花粉症対策は食べ過ぎ改善から

つらい花粉症は食事が原因?花粉症対策は食べ過ぎ改善から

東洋医学の基本は、日々の「ご自愛」です。

心がけから始める健やかな身体とこころの整え方を均整飾の中野史朗さんがやさしくガイドします。

今回は「花粉症」と「食べ過ぎ」についてです。

 

花粉症については以下の記事もチェックしてください。

「花粉症にきくツボ」つらい花粉症にお悩みの方必読!東洋医学で花粉症対策

ヨーグルトで花粉症の症状が緩和!?その理由とは

 

 

花粉症と向き合う

花粉症の皆さまにはとってもつらい季節が続いています。私の施術所にも花粉症の方がいらっしゃいますが、施術を受けていると「今年の花粉症は楽だった」という、うれしいご報告をたびたび聞きます。別に私の施術が日本のスギ花粉を減らしているわけではないのですが、どうして花粉症が東洋医学によって楽になるのでしょうか?

アスファルトの上に種を播いても芽は出ないように、東洋医学は花粉症の原因は杉林から飛散する花粉というよりは、花粉に過敏に反応してしまう身体にある、と考えます。何らかの原因が身体にあり、花粉は症状を出す引き金です。どんな身体が花粉に反応してしまうのでしょうか?

 

 

花粉症と食べ過ぎについて。食べ過ぎの身体に要注意

まず、考えられるのが食べ過ぎの身体です。どうしてもお腹一杯必ず食べてしまったり、時聞が来たらお腹が空いていなくても食べることが習慣になっている方は多いと思います。また甘い物、つまりお砂糖を食べ過ぎている身体も要注意です。食べ過ぎと甘い物の摂りすぎは東洋医学でいう牌と肝(醇臓、胃と肝臓)に負担をかけます。牌は鼻、肝は目と関係が深くそれぞれの臓器にかかる負担は、鼻水や目のかゆみという形で症状を出やすくします。

 

 

悩み過ぎが身体にもたらす不調

ほかに、悩みすぎていたりイライラしている身体も花粉症に反応しやすくなっています。悩みすぎは牌を病み、怒りは肝を傷つけその肩代わりとして鼻や目が反応する、と東洋医学は考えます。花粉症はそれまで身体が溜め込んでいたいろいろな負担を、花粉というきっかけを使って鼻や目からデトックスしよう、という身体の自然な反応であると考えられます。信じられませんか?でも、東京大学の研究者の発表では、中高齢者で花粉症などのアレルギーを持っていらっしゃる方は、いくつかの病気で死亡の割合が少ない、という研究結果も出ております(※) 。あながち、東洋医学の言うことも間違っていないかもしれませんよ。次回は、少しでも症状が軽減できるような方法をお伝えします。

※参照
アレルギー持ちのミドル~シニア層はがん・全死因死亡が低い?

 


中野史朗(なかのしろう)

均整師・整体師。東京・品川区の治療院「開音堂」で多くの患者さんと向き合う。均整術、鍼灸のほかオステオパシーの研究や通訳・翻訳も手がける。お子さんに怖がられないよう、白衣を着ないのがポリシー。著書に『からだをほぐす こころをゆるめる』(説話社刊)